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ZenFone 3 ZE520KLの日本国内販売価格は3万9800円。私個人としてはまず「思っていたより高いな」と感じました。

日本国内版が高くなる理由

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海外で発表した製品を日本国内に持ってくる際には別途コストがかかってきます。合法的に利用できるようにするための「技適」を取得したりだとか、ZenFoneシリーズではATOKをプリインストールしたり、完全な日本語化のためにもコストが発生しているでしょう。

快適に通信ができるようにするためのコスト

ただ技適を通すだけでなく、国内キャリアのネットワークに最適化させるための調整も行われています。ZenFone 3ではキャリアアグリゲーションやau VoLTE、DSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)など、通信に関わる新機能が多く搭載されたのもコストアップの要因といえそうです。

Amazonでは海外版の並行輸入品が3万円台前半で販売されています。ただし、こちらは技適無し・au VoLTE非対応・日本語化などのカスタマイズもありません。ASUS JAPANのサポートも受けられません。

競合メーカーの製品の価格と比較

  • P9:5万6800円
  • Moto Z Play:5万3800円
  • ZenFone 3:3万9800円
  • arrows M03:3万9500円
  • Moto G4 Plus:3万5800円
  • Mate S:3万4800円
  • P9 Lite:2万8800円

上記の価格は今日の帰り道にビックカメラ名古屋駅西店で確認したものです。個人的に比較されそうな製品をピックアップしました。

arrows M03はZenFone 3と同じくau回線でも利用可能ですが、防水やFeliCaといった国内向けの機能を満載したスマートフォンです。その代わりにスペック面では少々控えめとなっています。

Moto G4 PlusはDSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)に対応している点で近い製品と言えます。Snapdragon 617搭載で、性能面ではZenFone 3に軍配が上がります。

国内ではライバルともいえるファーウェイのラインナップを見てみると、P9はフラグシップモデルなので二回りほど高価な価格設定です。ミドルレンジのP9 Liteは2GB / 16GBという仕様からも競合製品ではなさそう。去年のフラグシップモデルであるMate Sが3万円台半ばという良い値段になってきているので、こことの勝負ではないでしょうか。

honor 8は販路が限られている

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P9並みのパフォーマンスを有しつつ、楽天モバイルでは期間限定で3万5800円という価格が魅力的なhonor 8も存在しますが、こちらは販路が非常に限られています。

【楽天モバイル】

比較的買いやすい楽天市場内のメーカー直販では定価4万2800円となります。

高く感じる理由とは

発表会から1日経過し、私もいろいろと考えてみたところ、実はそんなにメチャクチャな価格設定ではないのかなと思うようになりました。でも納得したわけではありません。

Computexでの発表時、ZenFone 3 ZE552KL(5.5インチ版)は249ドルという安さでした。また、海外での発売から時間が経過し、安くなった並行輸入品が出回ったというのもあると思います。

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Amazonのスマートフォンカテゴリの販売ランキング、上位がZenFone 3の海外版で埋まっています。国内版の発売が待ちきれなかった方。国内価格を見て海外版を選んだ方。国内で出ない5.5インチ版を買う方など、選んだ理由はそれぞれあるでしょう。

日本市場だけで見れば確かに妥当な価格かもしれません。ビックカメラ名古屋駅西店では9月29日の17時時点でZenFone 3の予約が40件以上あるそうで、予約開始を心待ちにしていた方が少なからず居ることも事実です。販路も広く、実際には思っている以上に売れる人気機種になるかもしれません。

妥当な価格かもしれませんが、ZenFone 3を見て「この価格ならお買い得だなぁ」とは、今の時点ではちょっと言えない感じです。国内版の実機をじっくり触った後、この気持がどうなるかはその時にまたお知らせします。

価格に関してTwitterでアンケートを取ってみた

TwitterにてZenFone 3の価格設定に関してアンケートを募集しています。ぜひ投票してみて下さい。

ZenFone 3(ZE520KL-BK32S3):ASUS Shop

ZenFone 3(ZE520KL-WH32S3):ASUS Shop