ゲーミングブランド「ROG」を冠するゲームを快適にプレイすることに特化した「ROG Phone II」が日本でも発売されました。
今回レビューするのはROG Phone IIの日本向け上位モデルとなる12GB/1TBモデルです。海外では「ROG Phone II Ultimate Edition」と呼ばれる外装の仕様まで変わる最上位モデルとなります。
日本向けROG Phone II ZS660KLの主なスペック
- OS:Android 9 Pie with ROG UI
- CPU:Qualcomm Snapdragon 855 Plus
- ディスプレイ:6.59インチ(2360×1080)有機EL、リフレッシュレート最大120Hz
- RAM:12GB LPDDR4X
- 内部ストレージ:512GB / 1TB UFS3.0
- アウトカメラ1:4800万画素、F1.79、換算26.6mm、IMX586、デュアルLEDフラッシュ
- アウトカメラ2:1300万画素、F2.4、換算11mm、125°ワイドアングル
- インカメラ:2400万画素、F2.0、換算27mm
- バッテリー容量:6000mAh(QuickCharge 4.0+、USB PD)30W
- サイズ:170.99×77.6×9.48mm
- 重さ:240g
- SIMスロット:デュアルSIM、DSDV
- VoLTE:ドコモ、au、ソフトバンク(ワイモバイル)対応
- Wi-Fi:802.11a/b/g/n/ac/ad
- オーディオ:前面ステレオスピーカー、ノイズキャンセリング対応マイク×4
- 位置測位:GPS、GLONASS、北斗、ガリレオ、みちびき(QZSS)
- センサー:重力センサー、電子コンパス、ジャイロセンサー、近接センサー、照度センサー、AirTrigger II(超音波センサー)
- セキュリティ:ディスプレイ内指紋センサー、顔認証
- その他:ARCore、NFC、イヤホンジャック、USB-C、FMラジオ、radiko+FM
まずはスペック紹介。日本では初のSnapdragon 855 Plusを搭載。Androidスマートフォン向けのCPUとしては最高峰で、もしかしたら2019年中は唯一の存在となるかもしれません。
パッケージと付属品
ROG Phone IIを開封していきます。ASUSで最も高価なスマートフォンですのでパッケージも豪華です。
小さい筒からさらに取り出します。ROG Phone II本体、AeroActive Cooler II、その他の付属品がまとめられています。
袋に入っているのはROG Phone IIの側面USBポートを保護するためのゴムパーツです。
こちらはAeroActive Cooler IIに貼り付けるとスタンドとして使えるようになるという部品です。
ROG Phone IIの外観
ROG Phone IIの外観です。こちらは1TBモデルなので背面はすりガラスのようにマット調に仕上がっています。指紋が付きにくい印象を受けました。
フリップこそしませんが、背面カメラの構成はZenFone 6と同等です。ZenFone 6のカメラで撮影した作例は当ブログでも多数掲載していますが、ZenFone 5時代から比べて格段に進化を遂げています。
電源オンの状態だと背面のROGロゴ「Aura RGB」が光ります。デフォルトではなめらかに色が変わるイルミネーションですが、細かい設定も行えます。
ROG Phone IIとZenFone 6
ASUSのツートップ「ZenFone 6」「ROG Phone II」が揃いました。ZenFone 6は個性的なハイエンド。ROG Phone IIはゲームを極めた超ハイエンドといった感じで、どちらもASUSらしい特徴を持った製品です。
単品でも「合体」を楽しめる
純正アクセサリーを買い揃えることで用途に合わせた「合体」が可能なのもROG Phone IIの魅力です。本体に付属するアクセサリーだけでも合体の楽しさは体験できるようになっています。
まずは専用の「Aero Case」です。ぶつけやすい部分はしっかりと保護しつつ、薄く軽量に作られています。先代ROG Phone用ケースはAeroActive Coolerとの合体時にパーツを外す必要がありましたが、今回は改善されています。
ROG Phone IIに装着すると見えなくなってしまう内側にもデザインが。こういう細かいこだわりがグッときます。
新しくなった「AeroActive Cooler II」です。外付けの空冷ファンユニットで、これを装着することでROG Phone IIを背面から強制的に冷やします。
ROG Phone II+Aero Case
普段使いはこんな感じで、保護と携帯性を両立できます。
ROG Phone II+AeroActive Cooler II
裸の状態にも装着可能です。ガラスのひんやりした質感とAeroActive Cooler IIの排気が指に当たって意外にも涼しく感じるほど。
ROG Phone II+Aero Case+AeroActive Cooler II
付属品だけで実現できる最終合体がこちら。このゴテゴテした感じがたまりません。
圧倒的なパフォーマンス
起動直後の空きメモリが9.4GB。何したら12GB使い切れるのでしょうか。
OptiFlexは20個のアプリを設定可能
驚異の12GB RAMをもってすれば最大20個のアプリを高速化できます。このOptiFlexという機能は他のZenFoneシリーズなどにも搭載されているのですが、RAM容量によって設定できるアプリの数が変わります。12GBのROG Phone IIは当然ですが現在の最大値です。
Antutuベンチマークでは51万点超えを記録
ゲーマーでなくともスマートフォンの性能はやっぱり気になるもので。現時点で国内唯一のSnapdragon 855 Plus搭載ともなればベンチマークテストを実施しない方が失礼でしょう。
パフォーマンスを最適化するXモードを起動した状態で測定しました。一度目はROG Phone II単体。二度目はAeroActive Cooler IIを装着しました。
結果としてスコアに大きな差はありませんでした。AeroActive Cooler IIは発熱による性能の低下を抑えることが目的であるため、短時間のベンチマークテストではそれほど意味が無かったかもしれません。長時間のゲームプレイ時には大きく効果を発揮するでしょう。
リフレッシュレート120Hzのディスプレイに感動
ROG Phone IIではディスプレイのリフレッシュレートを60Hz、90Hz、120Hzと3段階で変更できます。高リフレッシュレートになればなるほど電池消費も激しくなりますが、120Hzに設定すると指への吸い付きというか、別のスマートフォンになったのかというほどに動作が変わります。ぜひ店頭のデモ機などで体験してみてほしい機能です。
このなめらかな動作はクセになるかもしれません…。
ROG Phone IIを普段使いすることの快適さ
ゲームに特化し、ゲームのために開発されたROG Phone IIですが、普段使いでもすこぶる快適です。ZenFone 6をも凌ぐSnapdragon 855 Plusを搭載し、性能面においてこれ以上のAndroidスマートフォンは日本に存在しません。
ROG Phone IIに搭載された専用の「ROG UI」はZenFone 6の「ZenUI」のゲーム機能を強化したものと言えます。使い勝手の良さはZenFone 6譲りです。初期設定時にZenFone 6に近いデザインも選べます。
当然のように3キャリアVoLTEやラジスマにも対応。日本での快適に使えるようにする工夫はいろんなところで見つけられます。
一般的なスマートフォンと比較すると大きく重いボディですが、バッテリー容量は驚異の6000mAhを搭載。何から何までステータス極振りといった感じです。
他社のハイエンドも10万円を軽く超える時代です。この性能、拡張性で512GBモデルが10万5500円。1TBモデルが12万5500円というのは割高ではないと思います。気軽にポンと手が出る価格ではありませんが、触れば触るほど魅力に溢れた「ASUSの本気」を感じ取れるスマートフォンです。
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ROG Phone II ZS660KL 12GB/512GB
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ZenBlog雑感
ZenFone 6を使った時点で「これがAndroidの最高峰か」と思っていましたが、頂上はまだ先にありました。ROG Phone IIの性能の高さには驚くばかりです。
ゲーミングパソコンの最上位はもはや手の届く価格ではありませんが、ROG Phone IIなら15万円ちょっとで最上位フルセットが購入できます。そう考えるとこの価格でも高く感じない?そうでもない?