2022年9月30日、ASUS JAPANはROGブランドのゲーミングスマホ「ROG Phone 6 シリーズ」を発表しました。事前に試用する機会をいただきましたのでレビューを紹介します。
ROG Phone 6 AI2201(ROG6-BK16R512)の主なスペック
- OS:Android 12(ROG UI)
- CPU:クアルコム Snapdragon 8+ Gen 1
- ディスプレイ:6.78インチ(2448×1080)有機EL、165Hz
- RAM:16GB LPDDR5
- 内部ストレージ:512GB UFS3.1
- アウトカメラ(広角):5000万画素、換算23.8mm、F1.9、1/1.56インチセンサー(IMX766)
- アウトカメラ(超広角):1300万画素、換算12.5mm、F2.2
- アウトカメラ(マクロ):500万画素、換算23.6mm、F2.0
- インカメラ:1200万画素、換算27.5mm、F2.4
- バッテリー容量:6000mAh、USB PD 3.0 / QC 5.0 65W急速充電対応
- サイズ:高さ173mm×幅77mm×奥行き10.4mm
- 重さ:239g
- 防水・防塵:IPX4
- SIM:nanoSIM+nanoSIM
- 5G:n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n13/n18/n20/n25/n26/n28/n38/n40/n41/n48/n66/n71/n77/n78/n79
- その他:Wi-Fi 6、画面内蔵指紋センサー、NFC、Aura ライト、AirTrigger 6、フロントステレオスピーカー、イヤホンジャック
- 付属品:USB ACアダプターセット、SIMイジェクトピン、Aero Case、ROG ARカード、ユーザーマニュアル、製品保証書
ROG Phone 6 シリーズの基本モデル。12GB/256GBと16GB/512GBの2つの構成が選べ、ブラックとホワイトの2色展開です。
ROG Phone 6 Pro AI2201(ROG6P-WH18R512)の主なスペック
- OS:Android 12(ROG UI)
- CPU:クアルコム Snapdragon 8+ Gen 1
- ディスプレイ:6.78インチ(2448×1080)有機EL、165Hz
- RAM:18GB LPDDR5
- 内部ストレージ:512GB UFS3.1
- アウトカメラ(広角):5000万画素、換算23.8mm、F1.9、1/1.56インチセンサー(IMX766)
- アウトカメラ(超広角):1300万画素、換算12.5mm、F2.2
- アウトカメラ(マクロ):500万画素、換算23.6mm、F2.0
- インカメラ:1200万画素、換算27.5mm、F2.4
- バッテリー容量:6000mAh、USB PD 3.0 / QC 5.0 65W急速充電対応
- サイズ:高さ173mm×幅77mm×奥行き10.4mm
- 重さ:239g
- 防水・防塵:IPX4
- SIM:nanoSIM+nanoSIM
- 5G:n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n13/n18/n20/n25/n26/n28/n38/n40/n41/n48/n66/n71/n77/n78/n79
- その他:Wi-Fi 6、画面内蔵指紋センサー、NFC、ROG Vision、AirTrigger 6、フロントステレオスピーカー、イヤホンジャック
- 付属品:USB ACアダプターセット、SIMイジェクトピン、Aero Case、ROG ARカード、ユーザーマニュアル、製品保証書
ROG Phone 6の上位モデルです。18GB/512GBとスペックアップし、背面にROG Visionを搭載(詳細は後述)。カラバリはホワイトの1色展開。
ROG Phone 6 Proのパッケージ
面取りされた三角柱のような形状はプロモーション動画を見た感じでは宇宙船をモチーフにしているようです。
パカっと開きます。マグネットが仕込んであって不意に開かないような工夫も見られます。パッケージだけでもかなり凝ってる。
プラスチック製のカード(ROG ARカード)は初回セットアップ時のチュートリアルで使用します。カメラで読み取るとARコンテンツが楽しめるようになっています。
ROG Phone 6 Proの付属品
付属品は以上の通りです。充電器は65W出力に対応するもので、ケーブルはUSB-C to Cで取り回しの良いナイロン編組。
ROG Phone 6のパッケージ
続いてこちらはROG Phone 6のパッケージです。いわゆる普通のスマホと変わらない見た目。
ROG Phone 6の付属品
ROG Phone 6 ProとROG Phone 6の違い
ROG Phone 6 ProとROG Phone 6の違いはパッケージデザインとスペック構成などがありますが、最も大きなポイントは背面の設計です。ROG Phone 6はLEDによるライティングが楽しめる「Aura ライト」を搭載。
ROG Phone 6 Proでは代わりに2インチの有機ELディスプレイ「ROG Vision」を搭載。画像やアニメーションを表示することでさらに進んだ表現が可能です。
ROG Phone 6のAura ライトでは点灯や点滅などの光らせ方とカラーが設定できます。ROGらしく赤にしてみましたが、黄緑などにするとサイバーパンク感が出そう。これだけでも十分楽しい。
ROG Phone 6 ProのROG Visionではアニメーション表示が可能です。大量のプリセットは通常時や充電時、着信があったときなどさまざまなシーンでアニメーションが変わります。また、自分でテキストを入力したり、画像や写真を挿入することもできます。こちらは「ZenBlog」とROGフォントで入力してみたところ。
もうこれだけで楽しい。ずっと遊んでられます。
付属品のAero Case
ROG Phone 6 ProとROG Phone 6共通の付属品であるAero Caseです。硬質プラスチック製で表面のザラザラと光沢部分を使い分けて表現しています。
背面には度分秒で座標が書かれています。「25°07'29.5"N 121°28'15.6"E」をGoogleマップで入力すれば実際の場所がわかります。
ROG Phone 6 Proの外観
先述の通り、多くの部分が共通なので重複する部分は主にROG Phone 6 Proを紹介します。
左側面はSIMスロットとUSB-Cポート。このUSB-Cポートはゲームプレイ時、横持ちする際に下にくるレイアウトです。充電しながらゲームしても邪魔にならない工夫。
右側面には音量ボタンと電源ボタン。また、ゲームプレイ時に上にくるため、両サイドに超音波センサー式のボタン「AirTrigger」を搭載しています。
底部にはイヤホンジャックを搭載。遅延が大敵となる音楽ゲームのプレイにも最適です。
カメラ部分の飛び出しはこんな感じ。もともと本体が厚めなのでそれほど出っ張らずに済んでいます。
AeroActive Cooler 6
進化した外付け空冷ユニットは今回新たにペルチェ素子を搭載。エアフロー以上の強力な冷却を実現しました。
側面USB-Cポートに接続して挟み込むようにして装着。物理ボタンが4つも搭載されていて、冷却だけでなくゲームの操作性も向上させます。
キックスタンドも搭載。置いた状態でゲームをしたり、動画を見るといった楽しみ方もできます。
プリインストールアプリ
ドロワーに並ぶプリインストールアプリは37個。「三国志 覇道」や「FFBE幻影戦争」といったコラボしたタイトルの他、日本向けに独自のアプリとURLショートカットが並びます。不要であればアンインストール可能です。
ATOK for ASUSのプリイン終了
また、長年プリインストールが続いたATOK for ASUSが無くなりました。Androidスマホ黎明期の文字入力アプリは快適なものが少なく、ATOKは貴重な存在でした。本来1500円の有料アプリですがASUSスマホなら無料で使えるというメリットがありましたが、現在はGboardが搭載されるようになり役目を終えた格好です。
新機能の背面ダブルタップ
本体背面を指でトントンとダブルタップする動作に機能が割り当てられるようになりました。
ゲームと好相性 スクショ撮影が捗る
かなり実用的だと思ったのがスクリーンショット撮影機能の設定の豊富さです。画面を三本指でなぞることで撮影するモードが選べます。ステータスバーとナビゲーションバーを非表示にして撮れたり、ROGのウォーターマークを入れることも可能。スクショ撮影時の通知もオフにできますし、当然ながら無音。画像の拡張子はJPEGとPNGが選べます。ゲームプレイ時のテンポを崩さずどんどんスクショが撮れます。
画面端からアプリ起動できるエッジツール
Galaxyなどでも似た機能が搭載されています。画面端から少しスワイプすることでヒョコっとアプリのショートカットが出てくる機能です。大きなディスプレイなので指を動かす範囲が広くなりがちですが、こういった機能を使うことで効率よく操作できますね。
パフォーマンスを底上げするXモード
パフォーマンスを高めてゲームプレイに特化するXモードも引き続き搭載。
Xモード起動時には演出があって気分も高まります。
AnTuTuベンチマークテストで111万点を獲得
ROG Phone 6 ProでXモードを起動した状態でのテスト結果です。ランキング1位を超える111万3109点を叩き出しました。現時点でのAndroidスマホとしては最高クラスの性能を持っていると言っていいでしょう。
ROG Phone 6 Pro カメラレビュー Zenfone 9と同格のメインカメラ
ROG Phone 6 シリーズのメインカメラ換算23.8mmの広角。5000万画素のソニー製イメージセンサーIMX766(1/1.56インチ)を搭載しています。ジンバル機能はありませんがスペック的にはZenfone 9と同等です。スマホカメラらしいシャープな写りは従来よりもキリッと感と精細感が増した印象。意外にも青空が色鮮やかに写し出されました。
多用したくなる広角カメラのデジタル2倍ズーム
メインカメラのデジタル2倍ズーム。換算47.6mmの画角でとても使いやすいです。画質的な部分でも劣化を感じにくく、人や食べ物を撮る際にも多用できます。適度な画角の狭さが良い。
HDRの効きも良好です。橋脚の向こうに太陽がある逆光のシーンですが、橋の裏側までしっかり描写されています。
デジタルズームの許容範囲
望遠カメラは非搭載なので、遠くを撮影する際にはデジタルズームを使用します。1倍、2倍、4倍、8倍の比較がこちら。4倍の時点で粗が目立つので、常用は2倍程度にとどめておくと良さそうです。ちなみにデジタル2倍ズームはカメラアプリ上にボタンが配置されていてワンタップで切り替えできて便利です。
夜景モード
センサーの大型化からか、夜景モード時の長時間露光の最大保持時間が4秒から3秒に短縮されています。出力される画の雰囲気は従来から大きく変わっていない印象。夜景撮影時はもう少し色鮮やかに誇張しても良いんじゃないかと思いますが、ASUSは自然派志向のようです。
夜景モードは最大保持時間を3秒と7秒で選択できるようになっています。より暗い場所での撮影時には手動で7秒を選ぶことで画質の向上が期待できます。
AF非搭載の超広角カメラ
超広角カメラは換算12.5mmの1300万画素。AF非搭載。被写体が極端に近くなければピントが合います。風景などの撮影に最適かと思います。メインカメラと同じ被写体を同じ大きさで撮るとパースが付くのでダイナミックな印象が強調されます。
搭載する利点がわからないマクロカメラ
常々言っているマクロカメラの必要性について。ROG Phone 6 シリーズのマクロカメラは引き続き500万画素、AF非搭載。ピントが合うのは被写体から4cm~6cmあたりで、自分で距離を調整して撮影する必要があります。
マクロカメラと言いながらも大して接写もできず、それほど大きく撮ることはできません。5000万画素で大きなセンサーを搭載したメインカメラのデジタルズームを用いた接写のほうが格段に優秀です。
まるで「10万円超えのハイエンドスマホだからトリプルカメラにしとかないと格好がつかないから数合わせのために搭載した」って感じの印象を受けます。マクロカメラモードも設定の「その他」の中に入ってますし、ASUS的にもそれほど推してない機能であることが伺えます。
メインカメラ以外はオマケだと思って
Zenfoneと違ってROG Phoneはあくまでもゲームが主役です。スマホとしての体裁を整えるためにカメラは必要で、あまり強いこだわりを持った構成には感じられません。Zenfone 9と共通のメインカメラは優秀ですが、超広角カメラとマクロカメラという組み合わせは搭載コストを重視して実現したトリプルカメラ構成に感じられました。
超広角カメラに関してはメインの広角カメラでは撮れない広い画角で存在価値があります。どこでも使える万能カメラではありませんが、広くダイナミックな表現をしたい場合に役立つ機会がありそうです。
どうせ使わないカメラなら非搭載でもいいと思います。メインカメラのみのシングル、ないしは超広角を加えたデュアルカメラでも何ら問題ないでしょう。空いたスペースを活用してバッテリー容量を100mAhでも増やした方がユーザー満足度は上がるんじゃないかと思います。
中も外もこだわりが詰まってる
コンセプトは初代からブレず、年々完成度を高めながら正当進化を続けてきました。そのため驚くような突出した変化はありません。
高性能なだけでなく、それを長時間発揮し続けるためのこだわりはスマホメーカーの中でも突出しているように思います。
初代ZenFone 5で搭載されたシステムUI「ZenUI」はカスタマイズ性の高さが魅力でした。これをベースにしてゲーミング要素を加えた「ROG UI」はCPUやGPUの動作速度にまで手が出せる異常とも言えるカスタマイズの自由度を誇ります。デフォルトのままでも十分に快適ですが、こだわりだすと無限に時間を消費する沼に沈むことになります。
普通のスマホとしても使いやすくなった
おサイフケータイ(FeliCa)は非対応ですが、ドコモが使っている5Gバンドn79にも対応し、日本国内においてキャリアを問わず5G通信を快適に使える仕様となっています。IPX4対応になったことで急な雨も安心です。これ1台で普段使いからゲームプレイまで幅広くこなせるようになってきました。
ROG Phone 6 シリーズがおすすめな方
スマホゲームが大好きで快適にプレイする環境を求める方。兎にも角にも性能こそが正義という方。ここに「Androidスマホの中では最強」と言える選択肢があります。オンラインゲームで勝ちに行くならまずデバイスで差をつけるのはいかがでしょうか。
ラインナップと価格 ASUS Store リンク
ROG Phone 6 シリーズ
ROG Phone 6(12GB/256GB):12万9800円
ブラック:ROG Phone 6 (ROG6-BK12R256)
ホワイト:ROG Phone 6 (ROG6-WH12R256)
ROG Phone 6(16GB/512GB):14万9800円
ブラック:ROG Phone 6 (ROG6-BK16R512)
ホワイト:ROG Phone 6 (ROG6-WH16R512)
ROG Phone 6 Pro(18GB/512GB):16万9800円
ホワイト:ROG Phone 6 Pro (ROG6P-WH18R512)
ROG Phone 6 BATMAN Edition(12GB/256GB):15万4800円
ROG Phone 6 BATMAN Edition (ROG6SB-BK12R256)
ROG Phone 6 純正アクセサリー
AeroActive Cooler 6:1万2480円
AeroActive Cooler 6 (ROG6_AEROACTIVE)
ROG Kunai 3 Gamepad for ROG Phone 6:1万2080円
ブラック:ROG Kunai 3 Gamepad for ROG Phone 6 (ROG6_KUNAI3_BK)
ホワイト:ROG Kunai 3 Gamepad for ROG Phone 6 (ROG6_KUNAI3_WH)
ROG Phone 6 Glass Screen Protector:3480円
ROG Phone 6 Glass Screen Protector (ROG6_SCREEN_GLASS)
ROG 65W ADAPTER &1.2M USB-C CABLE:4580円
ROG 65W ADAPTER &1.2M USB-C CABLE (ROG_65W_ADAPTER_1.2)
ASUS Store 限定 同時購入でアクセサリーが10%オフ
10月31日まで、ASUS StoreにてROG Phone 6 シリーズ本体との同時購入で純正アクセサリーが10%オフとなるキャンペーンを開催中です。AeroActive Cooler 6やROG Kunai 3 Gamepad for ROG Phone 6など、ぜひ一緒に揃えておきたいところ。
ASUS Store リンク:ROG Phone 6 アクセサリー同時購入キャンペーン