Zenfone 9 レッドとブルー
5月12日に開催されたオンライン記者会見での模様をsogi.com.twが報じています。そこで次期Zenfone(Zenfone 10)がコンパクトモデルであることが明言されています

Zenfone 10はコンパクトモデル路線を継続

Zenfone 10 カメラ チューニング
記者会見の中でスマホ事業について触れています。Zenfoneシリーズは引き続きコンパクトモデルにフォーカスしていくことを明らかにしています

次期モデルがZenfone 10になることは公式が実施しているカメラのブラインドテスト参加者募集で判明しています。

2023年は60万台の出荷を見込む

ラインアップとしてはゲーミングスマホのROG PhoneとコンパクトモデルのZenfoneという組み合わせを継続。2023年は約60万台の出荷を見込んでいるとのことです。この数字は昨年とほぼ変わらないそう。

絶妙な立ち位置のZenfone 9

Zenfone 9は絶妙な取捨選択を行い価格のバランスを取った製品です。デュアルカメラとすることでバッテリー容量を確保したり、ハイエンドSoCを採用しながらミドルレンジクラスのイメージセンサーを採用して価格を抑えたり。ハイエンドクラスとミドルレンジクラスの部材を上手く使い分けることでライバルの居ない製品に仕上がっています。

今後(Zenfone 10)もこの製品ラインに取り組むとしています。同じコンパクトフォームファクターに居るPixel 7aはZenfone 10と比較して若干ミドルレンジ(低価格)寄り。Xperia 5 IVは逆に高級で、Zenfone 10はそれよりも手頃な価格帯で勝負します。

ZenBlog雑感

Zenfone 10がコンパクトモデル路線を継続することが明らかになりました。Zenfone 8/9と続いて3年目に突入します。従来製品は好評でしたので現在の路線を維持することは無難な方向性と言えます。

出荷台数についてもグローバルで約60万台であると公表されました。正直なところ非常に少ない数字ですが、ASUSとしてはむやみにシェアを追わず、適切な利益が出るビジネスを目指しています。売れるだけ作ってちゃんと売り切って、それで黒字になれば60万台でも十分なのです。

ちなみにMM総研が発表した2022年の国内携帯出荷台数によると、2022年に日本国内で出荷されたスマホは約2985万台。シェア1位のアップルは約1503万台です。日本国内だけで1500万台超えの出荷です。日本市場だけでASUSのグローバル出荷台数の25倍!文字通り桁違いですね。

ちなみに日本国内のオープン市場に限定すると全体で237.4万台。ASUSはランク外でその他扱いですが、モトローラが16.5万台ですのでこれ未満であることがわかります。

ASUSにとって日本市場は十分に魅力的

Zenfone 8 おサイフケータイ
ASUSスマホのグローバル出荷台数は年間約60万台。そのうち日本市場には数万台が出荷されていると思われます。日本市場に向けたローカライズは活発で、Zenfone 8ではついにおサイフケータイにも対応。Zenfone 9も継続対応し、もはや標準搭載機能と言えます。

日本のオープン市場という小さい小さい規模の市場でもASUSにとっては非常に重要で、1万台でも多く売れることがグローバルでの出荷台数に影響を与えます。

キャリアモデルを目指すべきなのか

オープン市場の約10倍の規模を持つキャリアモデル市場。ASUSスマホは長年オープン市場でのみ戦ってきましたが、市場規模は思うように拡大せずほぼ頭打ちの状態。高級価格帯のみのASUSとしては十分に善戦している方だと思いますが、販売台数を伸ばすことを目指すならキャリアモデルへの展開は特効薬と言えます。

じゃあASUSが「キャリアモデルやりたいです」って言えばポンと実現するものではなく、キャリアとの協議の上で実現するのでしょう。OPPOが日本に上陸した際には最初からキャリアモデル採用が目標で、オープン市場は橋頭堡であることを明言していました。そう簡単にはいきません。

相性が良いのはauか

過去にはMeMO Pad 8 AST21を販売した実績があり、オープン市場向けで初めてau VoLTEに対応させ、現在もIOTの実施も活発。最近ではROG PhoneやChromebookの取り扱いも始まったKDDI(au)が最もASUSと近いキャリアと言えそうです。

KDDIはサムスンとの関係が良好です。コンパクトモデルとしてはGalaxy S23がある他、Xperia 5 IVやPixel 7aもラインアップ。AQUOS sense7もあります。国内で人気のメーカー・製品がひしめく中にASUS Zenfoneは食い込むことができるでしょうか。オープン市場で戦い続けるのも、キャリアモデルに参入するのも、どちらにしても順風満帆にはいかなそうです。

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