ROG Phone 7 Ultimate カメラレビュー
お借りしているROG Phone 7 Ultimateで少し撮影をしてきました。ゲーミングスマホを標榜する製品で、あくまでもメインはゲーミング。とはいえスマホの形状をしているのですから当然カメラも多用するわけです。

掲載にあたって

撮影モードは記載が無い限りオート(HDR Auto)で、HDRも適用するかどうかをすべてスマホ側に任せています。レタッチやトリミングは行っていませんが、わかりやすいように文字を入れたり、リサイズや他写真と結合して掲載しています。

Zenfone 10と共通化したカメラ構成

  • アウトカメラ(広角):5000万画素、F1.9、換算23.8mm、IMX766、1/1.56インチセンサー、PDAF
  • アウトカメラ(超広角):1300万画素、F2.2、換算12.5mm、OmniVision OV13B、AF非搭載
  • アウトカメラ(マクロ):500万画素、F2.0、換算23.6mm、AF非搭載
  • インカメラ:3200万画素、F2.4、換算29.4mm、 OmniVision OV32C、AF非搭載

ROG Phone 7 シリーズのカメラ構成がこちら。基本的にZenfone 10と全く同じ構成となっています。違うのはメインカメラにジンバル機能が無いことと、マクロカメラが追加されていること。

こうやって部材を共通化することでコストを抑えつつ、ゲーミングスマホであるROG Phoneにもある程度のスペックのカメラを搭載できるというわけです。

個体差?空が黄色い

ROG Phone 7 Ultimate 広角と超広角
まず気になったのが空の色。ROG Phone 7 Ultimateで撮ると黄色に寄るんです。

空の発色
空の発色 超広角
メインカメラだけかと思ったら、この傾向は超広角カメラにも現れてて。Zenfone 9と比較すると彩度が高めなのがわかります。

ポートビルと空
手前の緑も鮮やか。まるで南国の日差しの下で撮ったかのような色鮮やかな色彩です。ちょっと日本っぽくないようにも思えます。

逆光でHDRの補正力を試す

逆光HDR比較
逆光の中、左にある道路標識の視認性などをチェック。

逆光HDR比較 超広角カメラ
色鮮やかに写る傾向はここでも確認できます。HDRの補正力は強めですが、空のグラデーションに違和感。

デジタル8倍ズーム

8倍ズーム比較
左側はデジタル2倍ズーム。右側はデジタル8倍ズームでの撮影です。8倍は用意したスマホ3機種の最大望遠倍率で、どれも望遠カメラ非搭載のため広角カメラを使用しています。

デジタル2倍はまあ普通に使えるでしょう。換算50mm前後の画角で扱いやすく、私も多用します。ワンタップで切り替えられるようになっていることもあって使いやすく便利。

8倍ズームに関しては使うシーンは限られそうです。ROG Phone 7 UltimateとZenfone 9は同じカメラで撮っているとは思えない出力の差。Zenfone 9はパッキパキのコントラスト。ROG Phone 7 Ultimateはなんだその空の色は。

ROG Phone 7 Ultimate 広角と8倍ズーム比較
こちらも2倍ズームと8倍ズーム。この写真だと空の色は鮮やか寄りだけど割と普通。8倍ズーム時の処理も意外と違和感が無くてこれなら撮っておいても使えそうな印象。かなり被写体を選びます。

ガントリークレーン望遠撮影比較
1倍、2倍、8倍の撮り比べ。Zenfone 9は色褪せて見えるし、ROG Phone 7 Ultimateは8倍ズームで空にノイズが見られます。総じてPixel 7aがバランスよく優秀。

ポートレートモード

ROG Phone 7 ポートレートモード設定
ROG Phone 7 シリーズではポートレートモードがリニューアルしています。従来のポートレートモードは有効にすると画角がちょっと狭くなり、1.5倍くらいにクロップされていました。換算35mmくらいだったのでこれはこれで問題なかったのですが、今回からクロップ無しで使えます。

ROG Phone 7 Ultimate ポートレートモード
広角+超広角の2つのカメラを用いて奥行きを検知する手法。ROG Phone 7 Ultimateは1倍と2倍のそれぞれで撮影。Zenfone 9はデフォルトのまま(1.5倍程度)。被写体と背景の切り分けは以前から優秀だったので問題なく使えそうです。

ZenBlog雑感

ROG Phone 7 シリーズのUIはゲーミングに特化した「ROG UI」ですが、中身はほとんどZenfoneと同じZenUIです。そのためカメラアプリもしっかり作り込まれていて機能面での過不足は感じません。むしろ多機能なくらい。

カメラ構成はZenfone 10に準拠するものとなり、性能的には従来から一歩半ほど前に進んだ印象。広角カメラ以外はAFが非搭載となりましたが、超広角やインカメラは他社でもAF非搭載が多く、利用シーン的にAFが無いと困る!というのはあまり無いんじゃないかと思います。あるかないかでいえばあるほうが良いけど、AF非搭載にすることで今までより高画質になるなら良いじゃないですか。

今回の撮影において、とにかく空の色の違いが気になりました。気にしだすとこればっかり気になって…。従来よりも鮮やか寄りの画作りなのは間違いありませんが、海外のレビューとか見てるとこんな空の色してないんですよね。個体差なのでしょうか。

撮影場所は海が近く結構風が強かったのですが、望遠撮影時はZenfone 9のジンバルによる手ブレ補正が強力に効いて撮りやすかったです。