2023年9月6日、ASUS JAPANは新型スマホ「Zenfone 10」を発表しました。当ブログでは事前にオーロラグリーンのモデルをお借りして試用する機会をいただきましたのでレビューを紹介します。
Zenfone 10の主なスペック
- OS:Android 13(ZenUI)※メジャーアップデート2回実施予定
- CPU:クアルコム Snapdragon 8 Gen 2
- ディスプレイ:5.9インチ(2400×1080)有機EL、144Hz、最大1100nits
- RAM:8GB / 16GB LPDDR5X
- 内部ストレージ:128GB / 256GB / 512GB UFS 4.0
- アウトカメラ(広角):換算23.8mm、5000万画素、F1.9、IMX766、1/1.56インチ、6軸ハイブリッドジンバル、PDAF
- アウトカメラ(超広角):換算12.5mm、画角120度、1300万画素、F2.2、OmniVision OV13B
- インカメラ:3200万画素、F2.45、RGBW配列
- バッテリー容量:4300mAh、30W急速充電、15Wワイヤレス充電(Qi EPP)
- サイズ:146.5×68.1×9.4mm
- 重さ:172g
- 防水・防塵:IP68
- SIM:nanoSIM+nanoSIM
- その他:おサイフケータイ(FeliCa)、Wi-Fi 6/6E、NFC、側面指紋センサー(電源ボタン兼用)、イヤホンジャック
- 付属品:USB ACアダプターセット(充電器・USB-Cケーブル)、SIMイジェクトピン、専用ケース、ユーザーマニュアル(兼製品保証書)
基本スペックは以上の通りです。8GB/128GB、8GB/256GB、16GB/512GBの容量違いで3モデル展開となります。カラバリ展開や価格については後述しますのでそちらをご覧ください。
5色に増えたカラバリ
4色展開だったZenfone 9もカラバリ展開豊富だと思ってましたが、Zenfone 10はさらにオーロラグリーンが追加されて5色展開になりました。国内Androidスマホ市場のハイエンド帯で5色展開ってなかなか無いですよ。
ミッドナイトブラックとスターリーブルーはZenfone 9と全く同じ素材、同じ色です。マットでしっとりした肌触り。
コメットホワイト、エクリプスレッド。新色のオーロラグリーンを含めたこの3色はバイオ素材を用いて環境に配慮。コメットホワイトは若干パールっぽい感じ。エクリプスレッドは朱色のような雰囲気があります。
ミッドナイトブラックとスターリーブルーよりもザラっとしつつドライな印象。表面が少し硬い感じがあって、こっちの方が汚れにくいかもしれません。
Zenfone 10とZenfone 9の比較
同じ素材・色のブルー同士でZenfone 10とZenfone 9を並べて比較してみました。背面のプリントがリニューアルされてシンプルなものに変わっています。
カメラリングのデザインも変更されてスッキリした印象に。上部の広角メインカメラはスペック据え置き。下部の超広角カメラは1300万画素のものに変わっています。
側面のボタン類もプリントが変わっている程度。Zenfone 10はワイヤレス充電に対応したことで本体厚が増し、そのぶんだけカメラユニットが引っ込んだように見えます。体感ではほとんど差はありません。
ケースは流用できない場合あり
そっくりな見た目のZenfone 10とZenfone 9ですが、本体の厚さが0.3mm増えています。ケースの設計によっては流用できない可能性がありますので、Zenfone 10対応を謳うものを選びましょう。
ちなみにディスプレイ保護フィルムはZenfone 8、Zenfone 9、Zenfone 10で共通です。
ホーム画面
セットアップ直後のホーム画面です。デフォルトではアプリアイコンが4つ並ぶレイアウトになっていますが、こちらは変更可能で、より細かく多くのアプリを並べることができます。
プリインストールアプリ
プリインアプリは33個。Google製・ASUS製アプリ以外はアンインストールできるため、ここからさらに減らせます。
カメラの進化
メインの広角カメラはZenfone 9と同じものを搭載。出力される画の傾向も基本的にはZenfone 9と変わらないように思います。AIによる被写体検出を強化したとのことで、今までよりも空や樹木などの発色が強調されて鮮やかめに描写している感じがありますが、キツさはありません。
超広角カメラは新しいセンサーに変わりました。AF非対応となりましたが不満に感じる部分はありませんでした。発色は広角カメラに近く、併用しても違和感がありません。
HDRは結構強力。ただし(従来同様)クセがあって、使うシーンによってはあえてオフにした方が良い場合もありました。
HDR機能が悪さをするのが食べ物の撮影。これはもうずっと前から続く傾向なのですが、HDRがオンになっているとシズル感が失われ、料理が固く見えます。少し手間ですが手動HDRオフ推奨です。AIで料理を検出したときはHDRを強制オフにしたらいいのに。
新機能の超解像ズーム
新機能としてRAW(JPG出力前の生データ)を活用した超解像ズームが搭載されました。デジタル4倍以降で有効となります。広角カメラは35mm換算で23.8mmですから、デジタル8倍で約190mm相当の望遠まで対応できる計算です。
改善の余地あり
デジタル4倍とデジタル3.9倍で超解像ズーム適用に切り替わるラインで比較してみました。超解像ズームの方がシャープネスが失われているように見えます。搭載されたばかりの機能ですし、過信は禁物。
個人的にはデジタル2倍くらいまでが実用範囲だと思ってます。デジタル2倍はワンタップで切り替えられるボタンが用意されていますし、50mmに近い画角は余計なものが写らなくて扱いやすいです。パースも抑えられてポートレートや料理を撮る際にも最適です。
インカメラは実用性が大幅向上
インカメラは3200万画素にピクセルビニングを実施して800万画素相当として活用。超広角カメラと同様にAFは非搭載となりましたが、そんなことは杞憂で従来よりも格段に綺麗な写真が撮れるようになりました。
シャッター音量を改善
Zenfone 9よりもシャッター音が小さくなりました。さすがに無音ではありませんが、静かなレストランや、子供の寝顔を撮るようなシーンでも気まずさが軽減されて良い感じです。
Connex Accessories Set
Zenfone 9で好評だった純正ケースがZenfone 10でも登場。背面のパンチ穴にパーツをパチパチとはめ込むことで機能を追加できます。
キックスタンド展開を検知してアプリを起動させることも可能。例えばスリープ状態→キックスタンド展開→YouTube起動を素早く行えます。
まとめ
Zenfone 8から続くコンパクト路線。コンセプトは3年経ってもブレず、片手での操作のしやすさを重視するボディサイズとソフトウェアの作り込みに磨きがかかっています。画面サイズの好みは人それぞれですので、大画面が好きな方にはまったく刺さらない機種とも言えますが、横幅70mmを切って日本人の手でも片手保持しやすい貴重な選択肢。
ついにワイヤレス充電にも対応してかなり隙がなくなってきました。強いて挙げるとするならn79非対応なことくらいでしょうか。それと画面輝度は控えめなところ。
コンパクトコンパクトと連呼してますが、iPhone 14(146.7×71.5mm)にかなり近いサイズです。大画面化が主流のAndroidスマホの中ではコンパクトという意味です。つまり万人向けのサイズ感。きっとあなたの手にも馴染むはずです。
Zenfone 10のラインアップと価格
8GB/128GBモデル:9万9800円
カラー:ブラックのみ
ASUS Store リンク:Zenfone 10(8GB/128GB)
8GB/256GBモデル:11万2800円
カラー:ブラック/ホワイト/ブルー/レッド/グリーン
ASUS Store リンク:Zenfone 10(8GB/256GB)
16GB/512GBモデル:13万4800円
カラー:ブラック/ブルー
ASUS Store リンク:Zenfone 10(16GB/512GB)
Zenfone 10 Connex Accessories Set:5280円
ASUS Store リンク:Zenfone 10 Connex Accessories Set
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