衝撃的なワードがX(旧Twitter)上で広がっていて、それについて記事を書こうと思います。結論から書くと、まあ心配しなくていいと思います。
ASUS公式による否定プレスリリース配信
ASUSがこの報道に対して間違いであることをプレスリリースで伝えています。ご安心ください。
台湾での報道
発端はこちら。台湾のfinance.technews.twによる報道です。ASUSの組織再編成に関する記事なのですが、記事後半にスマホ事業について述べられています。
ASUSの携帯電話にはROGとZenfoneの2つのシリーズがあるが、最新のZenfone 10がこのシリーズの最終世代となり、Zenfoneチームは今後他部門に統合されるか、直接ROGチームに統合されると指摘した。
記事を機械翻訳したものですが、Zenfone 10がシリーズの最終世代と書いてあります。
スマホ事業撤退はデマ
そもそもスマホ事業から手を引くなんて書いてないんですよね。Zenfone 10が最終というワードから飛躍したのだと思いますが、情報元であるこの記事でさえASUSスマホ撤退なんて書いてないんです。
Zenfoneチームの統合はあるかも
現在ASUSにはコンパクトモデルの「Zenfone」と、ゲーミングスマホ「ROG Phone」のふたつの看板があります。スマホ事業全体で見れば赤字ですが、どちらかといえばROG Phoneの方が好調です。
赤字事業であることは事実ですし、コストを抑えるべきという営利企業として至極真っ当な考えによって、Zenfone開発部隊とROG開発部隊が合流することは十分に考えられます。つまり「現在の開発環境ではZenfone 10が最終である」と。
Zenfoneブランド終了はあるか?
ここからは私の見解です。ZenfoneブランドがZenfone 10で最終となるか?という件ですが、私の考えでは「ノー」です。ハイエンド&コンパクトというコンセプトで3年目に突入。ライバルの少ないコンパクトというニッチ市場を選択し、グローバルで高い評価を受けている一方、ニーズが少ないという苦しい部分もありますが、ブランドをたたまなければいけない状況には見えません。やめるなら4年前にやめてた。
また、タイミングも不可解です。スマホの開発はもっと時間をかけて行っているので、Zenfone 10が出た今の時期ならZenfone 11の開発はとうに始まっているはず。急遽店じまいをするわけでもなく、計画的に部隊編成を整えるような話ですから「Zenfone 10が最後になる」という報道が出るとすれば、2022年のうちに出ていないとおかしいと思います。
とはいえ苦しい状況
ASUSではすでにZenfoneとROG Phoneで部材の一部を共通化することでコストダウンを図っています。ソフトウェアに関してもROG Phoneに搭載されたシステムUI「ROG UI」はZenfoneの「ZenUI」をベースにカスタマイズされたもの。こういった共通部分を増やして開発・生産のコストやムダをどんどん省いていこうという流れは自然なもので、ASUSとしてそれを加速させるということはあるかもしれません。
たとえば自動車業界では共通のプラットフォームを開発し、それらをベースに複数の車種を発売することで開発コストを抑えるというのは当たり前に行われています。
国内自動車メーカースバルの最新車種「インプレッサ」と「クロストレック」は別製品としてラインアップされていますが、共通のプラットフォームを採用し、同時並行で開発された兄弟モデルです。スマホ開発にもこの発想が取り入れられるかもしれません。
考えられる将来
- ASUSスマホ事業撤退はガセ
- ROG Phoneは継続確定
- Zenfoneは継続も方針転換はあるかも
- 例えばROG Phoneをベースとした大画面モデルなど
Zenfoneの販売台数の伸び悩みの要因のひとつがコンパクトモデルであることは明らかです。よって大画面化のカードを用意する可能性はありそう。ROG PhoneをベースとしつつZenfoneらしいエッセンスを加えて大画面Zenfoneが登場。コンパクトZenfoneは継続するか置き換えられるか…。私の希望を書くなら既存ファンのためにコンパクトを継続しつつ、ROG Phoneと共通化した大画面モデルを追加した2モデル展開。いずれにしても撤退するような話ではなく、そう悲観することはないと思います。
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